織の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「織」の字からは、すぐに「織物」を連想しますね。「絹織物」「西陣織」「綾織」など「織」を使った言葉はたくさんあり、色とりどりの布や、鮮やかな模様の着物を連想させます。上品で奥ゆかしい印象を与えてくれますが、どんな意味をもつ漢字でしょうか。素敵な名前を考えられるように「織」の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「織」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 18画 |
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音読 | シキ、ショク |
訓読 | お(る) |
名乗り | おり、おる、はとり、り |
意味 | 1. 機を織る
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由来/ 成り立ち |
「戠」は「目印」の意味。これに「糸」を組み合わせて「模様を目印に見分けながら布を織る」様子を表す。 |
説明の 仕方 |
「織物(オリモノ)」の「織(オリ)」 |
「織」の意味や由来は?
「織」は、糸を縦横に組み合わせて機(ハタ)にかけて織られた「織物」、また、作業そのものを指して「機織り」などの意味をもっています。普段から見慣れている漢字なので、意味を何となく想像できた人もいるかもしれませんね。この由来は漢字を「糸」と「戠」に分解すると見えてきます。
「戠」には「目印」の意味があり、これに「糸」を組み合わせて「模様を目印にしながら布を織る様子」を「織」は表しています。ここから「織物」「機織り」の意味が生まれました。
ちなみに、「織物」は糸を組み合わせて作った布地全般のことをいいます。「原料」や「織り方」、「生産地」などによって多種多様な呼び名が生まれ、たとえば「原料」となる繊維によって絹織物、綿織物、麻織物と分類されます。「織り方」で分けると綾織、平織、繻子織、「生産地」だと京都の西陣で作られた「西陣織」、群馬の「桐生織」などが挙げられます。
「オリ」の響きで名前に使われる「織」
「織」の字は「オリ」の響きで女の子の名前によく使われます。明治安田生命の名前ランキングによると、香織(カオリ)が1973~1988年の間でほぼ毎年ランクインしていました。沙織(サオリ)は1987~1990年の4年間、ほかにも最近では美織(ミオリ)や詩織(シオリ)などが何度もランクインしています。
「伊織」は男の子の名前?女の子でも使える?
「織」は織物や着物を連想させるため、女性的な印象が強い漢字かもしれません。ただ、男の子の名前にも使われます。その場合は多くが「伊織(イオリ)」の名前で使われ、同ランキングに何度もランクインしています。
「伊織」がなぜ男性名に多いかというと、平安時代にまで歴史をさかのぼります。当時、国に雇われた人には「右京(ウキョウ)」「蔵人(クロウド)」「主税(チカラ)」など様々な役職名が与えられていました。これらは現在でも人名に見られます。その役職名に似せて、武士たちが考えた役職風の名前に「伊織」がありました。ここから男性名だと考えられるようになったのです。
女の子の名前にも見られるようになりましたが、依然として「伊織」といえば男の子の印象が強い名前のようです。
「織」にはどんな願いや想いが込められる?
「織」は「織物」や「着物」の性質からイメージを膨らませると願いや想いを込められます。
職人が丁寧により合わせて作る様子は「ひたむきな努力」「継続」のイメージから、「一本一本丁寧に糸を織り込むように、コツコツ頑張れる子になってほしい」と願いを込めることができます。
また、糸を織りなして一つのものにする過程は「つなぎ合わせる」「縁結び」などのイメージも連想できます。「人と人をつなぎ合わせる中心の存在になってほしい」と願いを込められます。
織物や着物の「上品」で「奥ゆかしい」様子や、彩り豊かな様子を重ねると「鮮やかで美しい生活を送ってほしい」と想いを表現することもできそうです。
「織」は柔らかく、しなやかな中にも芯の強さを感じられる一字です。「織」を使った素敵な名前を胸に、これから生まれてくる赤ちゃんには人生を一つ一つ紡いでいってほしいですね。