尚の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「高尚(コウショウ)」や「和尚(オショウ)」などの言葉に使われる「尚」の漢字。「しょう」や「なお」と読むことは知っていても、どんな意味をもつかは知らない人も多いと思います。名前によく使われる漢字だからこそ、その意味や由来を知っておきたいですね。「尚」の意味や由来など、名付けのポイントをご説明します。
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「尚」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 8画 |
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音読 | ショウ |
訓読 | たっと(ぶ)、なお |
名乗り | さね、たか、たかし、なか、なり、ひさ、ひさし、まさ、まし、ます、よし、より |
意味 | 1. こいねがう。希望する
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由来/ 成り立ち |
「八」は神様の気配を表し、「向」は窓明かりが差し込む祈りの場の意味がある。2つを組み合わせて、祈りによって神の気配が現れたことを表現する。 |
説明の 仕方 |
高尚の尚、和尚の尚 |
「尚」の意味や由来は?
「尚」は「こいねがう」「尊ぶ」「高い」などの意味がある漢字です。この意味は漢字の成り立ちに由来します。
「尚」は「八」と「向」に分解でき、「八」は神様の気配が降りてくる様子を表し、「向」は窓明かりの差し込む祈りの場という意味があります。2つを組み合わせて、祈りによって神の気配が現れたことを表現するようになり、そこから神様に「こいねがう」という意味が生まれました。
また、格式高い神様を敬うことから「高い」などの意味をもつようになりました。「高い」の意味には「高くする」という動作を加える意味があるので、そこから「さらに高くする→付け加える」と変化して、「今は尚(ナオ)」や「尚更(ナオサラ)」などに使われる意味ができました。
男の子らしい名乗りが多い「尚」
「尚」がつく名前は男女ともに見かけますが、比較的男の子の名前によく使われます。これは「ナオ」と読むだけではなく、「タカ」や「ショウ」といった男の子向けの名乗りが多いからで、尚史(タカシ)、尚太郎(ショウタロウ)といった名前に使えます。
ただ、「ナオ」という響きは女の子の名前にも使いやすく、たとえばマラソン選手の高橋尚子(ナオコ)さんなどがいますね。女の子らしい漢字と組み合わせて、尚美(ナオミ)、尚寧(タカネ)、尚穂(タカホ)のような名前にすることもできますよ。
【「ナオ」の響きをもつ漢字】
「巨」「治」「直」「順」など
【「ショウ」の響きをもつ漢字】
「祥」「匠」「将」「勝」「翔」など
「尚」は品の良さを感じさせる
冒頭でもご紹介したように、「尚」の漢字からは「高尚」や「和尚」などの熟語が連想されるので、格式高く、品のあるイメージを想起させます。意味もポジティブなものばかりなので、安心して名付けに利用できますね。
漢字の成り立ちも、神の気配を感じるという素晴らしいものなので、品格のある名前にしたいと考えている方にはおすすめです。
「尚」を使ったそのほかの言葉からも、このイメージを感じ取ることができます。古代中国の哲学者「孟子」が説いた教えから生まれた「尚志(ショウシ)」という熟語があり、これは志を高くすることを意味します。また、ことわざの「自ら卑(ひく)うすれば尚(たっと)し」は、「へりくだっておごり高ぶらない人は、自然と他人から尊敬される」ことを表しています。
「向上心」があり、それでもなお「謙虚」である徳の高い様子が連想されますね。
「尚」を使って立派な人に!
「尚」の意味から転じて、「周囲の人を尊ぶ気持ちを忘れないでほしい」あるいは「常に志を高く持ってほしい」などの願いを込められますね。自分自身を高めるだけではなく、周囲への気配りもできる、そんな子供の姿が思い浮かびます。
「尚」の付く名前を贈られた赤ちゃんは、自分を律して周囲に優しくできる強い精神力を持った子に育ってくれるはずです。そんな素敵な願いを込めて、「尚」の付く素敵な名前をプレゼントしてあげてください。