信の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「信」は、熟語に「信用」「信頼」などがあるように「人と人が関わる場面」で目にする漢字です。昔から名前に使われていることからも、安心して名付けに使えそうですね。では、この「信」はどのような意味や願いを込められる字なのでしょうか。「信」を使って素敵な名付けができるように名付けのポイントをご説明します。
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「信」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 9画 |
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音読 | シン |
訓読 | まこと |
名乗り | あき、あきら、こと、さだ、さね、しげ、しの、ただ、ちか、とき、とし、のぶ、のぶる、まさ、みち |
意味 | 1. 真実。誠実。まこと
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由来/ 成り立ち |
人を表す「亻(ニンベン)」と、言葉を表す「言」を組み合わせてできている。「誓いを立て、人と約束する」様子を表す。 |
説明の 仕方 |
信頼の信、織田信長の信 |
「信」の意味や由来は?
「信」は人を表す「亻(ニンベン)」と、言葉を表す「言」を組み合わせてできています。「言」の下部にある「口」は、神様へのお祈りに使う器の形なので、「言」はもとは「(神様に誓う)言葉」を表していました。そこから、「亻(ニンベン)」を合わせた「信」は「神様に誓いを立てたうえで、人と約束する」様子を表現していることになり、「まこととする」「真実、誠実」などの意味をもつようになりました。
また、「真実」を言い換えると「偽りでなく正しいもの」であるので、転じて「証明、しるし」の意味も生まれました。
そして、人を裏切らない誠実な態度を表すことから、道徳観や倫理観の点で重要な漢字ととらえられるようにもなりました。古代中国の思想家である孔子は儒教という教えの中で「仁・義・礼・智・信」という5つの徳を積むことが人生を豊かにする、と説いたのです。
偉人の名前に多い「信」
「信」は古くから良い意味をもった漢字だと考えられていました。そのため、戦国武将の「織田信長(ノブナガ)」「上杉謙信(ケンシン)」「武田信玄(シンゲン)」や、元内閣総理大臣で早稲田大学の創設者でもある「大隈重信(シゲノブ)」など様々な偉人の名前に使われています。
これらの実例から、どちらかというと男の子の名前に使われる印象を受けるかもしれません。しかし、以前は女の子の名前にも使われていて、明治安田生命の名前ランキングで、信子(ノブコ)は1924〜1945年の間、トップ10に8回もランクインしています。
現在では、男の子の名前なら「ノブ」「シン」の響きで信明(ノブアキ)や秀信(ヒデノブ)、信司(シンジ)、信之介(シンノスケ)のように使われ、女の子なら「シン」の頭文字だけをとって、「シ」の響きで信乃(シノ)や信織(シオリ)などが見られます。
【「シン」の響きをもつ漢字】
「真」「臣」「心」「慎」「晋」など
良好な人間関係を築く「信」
「信」を使った言葉には「信用する」「全幅の信頼を得る」「自信がみなぎる」などがあり、どれもポジティブな印象を受けます。この根底には、漢字の成り立ちにもある「人と約束する」「誠実」という考え方があります。
孔子は「仁・義・礼・智・信」の5つの徳を身に着けて人生を豊かにすることを説いたわけですが、その1つである「信」は、「友情に厚く、嘘をつかないこと」を指しています。「誠実である」「約束を破らない」など人として当たり前だと思われる行動が、何よりも大切だと考えていたのです。こうした、些細なことを一つ一つ積み重ねることで「信頼」を勝ち取り、相互に頼れる存在となって人間関係はうまくいくと考えていました。ここから、現代においても前向きな言葉に多く使われているのです。
「信」は人と人との絆を表している漢字だといえます。
これらのイメージを活かすと、シンプルに「相互に信頼できる良好な人間関係を築いてほしい」「人を大切にする子に育ってほしい」「何よりも誠実さを重んじてほしい」などの願いが思いつきます。
また、信じる対象を「人」ではない別のものに置き換えれば「自分の生きる道を信じて、どんな困難にも屈しないでほしい」と想いを表現することもできそうですね。
「信」を名前に含む子供は、思いやりをもった優しい人に成長してくれそうですね。「信」の意味やイメージを活かして、これから生まれてくる赤ちゃんに素敵な名前をプレゼントしてあげてください。