椛の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「椛」は国字といって日本で作られた数少ない漢字の1つです。2004年に人名に使えるようになってからは、字面に「花」があることから、どこかかわいらしさが感じられ、名付けで徐々に使われるようになってきました。普段あまり見慣れないこの漢字にどんな意味があるのでしょうか。「楓」を使った素敵な名前を考えられるように、名付けのポイントをご説明します。
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「椛」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 11画 |
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音読 | - |
訓読 | かば、もみじ |
名乗り | - |
意味 | 1. もみじ。紅葉
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由来/ 成り立ち |
「(樹木の)かば」を表す漢字に「樺」があり、ツクリの「華」を同じ読みをもつ「花」に改めて生まれた漢字。 |
説明の 仕方 |
木(きへん)と花を組み合わせた漢字 |
「椛」の意味や由来は?
「椛」は「もみじ、紅葉」と「(樹木の)かば」の2つの意味をもった漢字です。「国字」といって、日本で独自に生み出された漢字の1つなので、多くの中国で作られた漢字と違って音読みがありません。また、熟語もほとんど見られません。
この漢字の成り立ちはシンプルで、もともと「(樹木の)かば」を表す漢字に「樺」があり、ツクリの「華」を同じ読みをもつ「花」に変え、「椛=かば」の意味が生まれました。その後、「木」と「花」を組み合わせた字であることから連想し、「木の葉が花のように変化する様子」を意味する「もみじ」も表すようになりました。
ちなみに、「もみじ(紅葉)」とは「秋に木々の葉が赤や黄に色付くこと」を指し、その代表的な木が「カエデ科の樹木」です。そのため、厳密には「もみじ(紅葉)=カエデ」の意味ではありません。
「椛」はどんな名前に使われる?
「椛」は2004年(平成16年)に名前に使えるようになった人名としては歴史の浅い漢字です。そのため、最近徐々に目にする機会が増えてきました。漢字の意味にある「モミジ」「カバ」の読みに加え、辞書や書籍によっては「カ」「ナギ」の名乗りもあります。「カ」はおそらく「花」の音読みを応用したもので、「ナギ」は愛知県にある「椛(なぐさ)」という地名をもとに生まれた読みだと考えられます。
ここから、一字で椛(モミジ)や漢字を組み合わせて百椛(モモカ)、椛音(カノン)、椛葉(ナギハ)、和椛(ワカバ)などの女の子の名前に多く使われます。
「椛」を使った名付けの注意点は?
「椛」は良くも悪くも「珍しさ」を感じさせます。日常でなかなか目にしない漢字なので、「目新しさ」「個性的」な名前を考えられる一方で、周囲からは「読み方がわからない……」と感じられることもあるようです。漢字を組み合わて名前を考えるなら、できるだけシンプルな響きになるよう工夫してあげると良いかもしれません。
また、「もみじ」と耳にすると「紅葉」という漢字を連想することが多いため、漢字を説明する機会が多いという声もあがっています。ただし、「椛」は「木(きへん)」に「花」を組み合わせたシンプルな字面なので、説明はそれほど難しくありません。
漢字の特徴には良い面も不便な面もあるので、理解しながら納得のいく漢字を選んであげてくださいね。
「椛」のように凛とした人になるよう願いを込めて
「椛」は木々の色付きや秋を連想することから「和風」で「落ち着いた」イメージがあります。「もみじ」は古くから和歌に詠まれ、山々の色の変化を鑑賞して楽しむ「もみじ狩り」は秋を表す季語になっています。日本人はその美しさを伝統的にたしなんできました。
ここから、願いや想いを込めるなら「落ち着いた子に」「もみじのように魅力的な人になってほしい」と考えられます。さらに、秋に向けた木々の成長する姿を重ねて「美しく、凜とした女性に成長してほしい」と表現することもできます。のびのびと成長し、おしとやかな子に育ってほしいですね。
漢字がもつ意味やイメージを理解し、「椛」の「自然の美しさ」を活かした素敵な名前を考えてあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
椛音(カノン)
椛沙(ナギサ)
椛葉(ナギハ)
結椛(ワカバ)
和椛(ワカバ)
萌々椛(モモカ)