慶の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
結婚式や新年のお祝いなど、喜ばしい席で目にする「慶」の文字。「慶賀」や「慶典」など「縁起がよさそうだし、子供の名前に使おうかな?」と考えている人も多いのではないでしょうか。「慶」を使って素敵な名前を考えられるように意味や由来、名付けに使うときの注意点などをご説明します。
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「慶」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 15画 |
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音読 | ケイ |
訓読 | よろこ(ぶ) |
名乗り | けい、ちか、のり、みち、やす、よし |
意味 | 1. よろこぶ
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由来/ 成り立ち |
昔、お祝い事に鹿の皮をプレゼントしたことから「鹿」の文字に「心」を合わせ喜びや祝いを表す(諸説あり)。 |
説明の 仕方 |
慶應義塾大学の慶 |
「慶」の意味や由来は?
「慶」は「祝う」「めでたい」などを意味する縁起のよい漢字で、「慶祝」「慶節」など様々な熟語に見られます。この意味は、漢字の成り立ちが関係しています。
成り立ちには2つの説があり、1つはお祝い事で鹿の皮をプレゼントしたことから、「鹿」の文字に「心」を組み合わせたというもの。もう1つは、大昔の裁判で羊に似た「廌(たい)」という聖獣を用意して、勝利した方の廌の胸に模様を入れたという逸話から、「廌」の胸に「心」を与えるという行為を表現したというものです。
どちらも「プレゼント」や「裁判の勝利」など、嬉しい場面を表現したもので、そこから「祝う」「めでたい」という意味をもつようになりました。
「慶」はめでたい意味があるので、送り仮名に「ぶ」を添えて「よろこぶ」の読みを当てられることもあります。一般的には「喜ぶ」と目にすることが多いと思いますが、これらは微妙にニュアンスが違います。
「慶」はプレゼントや裁判などの成り立ちにもある通り、主に「公式な場面で表現するよろこび」を表し、「喜」は「一般的な感情表現で使用されるよろこび」を表します。そのため、「慶」には格式高さが伴うと考えてくださいね。
男の子の名前に人気の「慶」
「慶」を「ケイ」と読ませて、男の子なら慶太(ケイタ)や慶人(ケイト)、女の子なら一文字名前で慶(ケイ)や慶子(ケイコ)などと使われます。ただ、戦国時代に活躍した武将「前田慶次」や江戸幕府最後の将軍「徳川慶喜」などのように、古くから男性の名前として使われてきた経緯があるので、現在でも男の子の名前として使われることが多いようです。
明治安田生命が発表する名前ランキングでは、2009~2012年まで4年連続で「慶」がつく男の子の名前がベスト100にランクインしています。今も昔も名前によく使われている漢字といえそうですね。「ケイ」だけではなく、「ノリ」「ヨシ」「ヤス」など、いろいろな読み方もできるので、他の漢字と組み合わせてバリエーションを出すこともできて人気がありますよ。
ちなみに、「ケイ」の響きをもつ漢字はほかにも「啓」「慧」「圭」「佳」「恵」などが挙げられます。
「慶」を名付けに使うときの注意点は?
「慶」は漢字の意味もよく、名前に使うにはぴったりの漢字と言えそうです。しかし、子供にとっては「書くのが難しい」漢字でもあります。「慶」という字は中学生で初めて習うので、子供が小さいうちはテストや書道の時間に名前を書くのに苦労するケースもあるようです。
また、「慶」は画数が多い字なので、名前に漢字をいくつか組み合わせる場合は、慶介(ケイスケ)や慶一朗(ケイイチロウ)のようにシンプルな漢字を混ぜてあげると全体の字面がスッキリした印象になります。苗字とのバランスも見ながら、素敵な名前を考えてあげてくださいね。
「慶」が与えるイメージは?
名付けに「慶」を使うと、漢字のもつ意味通り、ポジティブなイメージを与えてくれます。「喜びの多い幸せな人生を送ってほしい」という願いが詰まった名前です。我が子が生まれたことの喜びを率直に表現することができますね。
他に、「慶」の文字から連想されるものには、慶應義塾大学があり、「スマートさ」「上品さ」といった印象を与えてくれます。また、「弁慶の泣き所」などで有名な武蔵坊弁慶や前田慶次といった歴史上の人物からは「強さ」「たくましさ」「男らしさ」などの印象を与えるかもしれません。「慶」の字を含む故事ことわざに「積善(せきぜん)の家には必ず余慶あり」があったり、他にも「和風慶雲」「大慶至極」などの良い意味の四字熟語に使われたりするなど、ポジティブな意味をもつ漢字なので、安心して名付けに使ってくださいね。