緒の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「マオ」や「リオ」など、最後に「オ」の響きを当てた女の子の名前は人気があります。その「オ」によく当てられるのが「緒」。「由緒」「情緒」などの熟語や、字面に「糸」が含まれていることから、どこか「奥ゆかしい」印象を受けますね。「緒」を使って素敵な名前を考えられるよう、意味や由来など名付けのポイントをご説明します。
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「緒」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 14画 |
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音読 | ショ、チョ |
訓読 | いとぐち、お |
名乗り | いお、つぎ、つぐ |
意味 | 1. 糸の先端。糸口
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由来/ 成り立ち |
「盛り上がり」を表す「者」と「糸」を合わせて「糸の盛り上がった部分」、すなわち「糸を結び留めた先端」を表すように。 |
説明の 仕方 |
情緒の緒。糸と者を組み合わせた漢字 |
「緒」の意味や由来は?
「緒」は、糸を表す「糸」と「(何かが集まって)盛り上がる」の意味をもつ「者」を組み合わせてできています。「糸の盛り上がった部分」、つまり「糸を結びとめた先端の部分」を表現する漢字として生まれたのが始まりです。
糸の先端は、そこから長く伸びる糸の始まりでもあるため、「始め、起こり、発端」の意味や、さらにそこから「心境の変化の始め、思い始め、考え始め」と連想して、「心、感情、気持ち」の意味をもつようになりました。
また、日本では独自に意味が加えられ、「糸」や「紐」そのものを指したり、その特徴から「長く続く物、命」といった意味でも使われます。
女の子の止め字に人気の「緒(オ)」
冒頭でも述べたように、女の子の名前で「オ」の響きを当てた名前はよく使われ、その人気ぶりは明治安田生命の名前ランキングから伺い知ることができます。2014年に「リオ」の響きが4位に、「ミオ」が14位、「マオ」が25位、「ナオ」が36位など、トップ50に4つもランクインするほどです。「緒」はそれらの響きに当てて理緒(リオ)や美緒(ミオ)、真緒(マオ)、奈緒(ナオ)と使われます。
「緒」のほかにも「オ」の響きに当てられる漢字は「央」「生」「音」などがあり、どれも人気があります。その中で「緒」は画数が多く、しっかりした印象を与えてくれる特徴があり、ヘンとツクリで左右に分けられるのも他の漢字にはないポイントといえるかもしれません。
「緒」には旧字体の「緖」という字があり、これも名前に使うことができます。右下の「日」の上に「`」があるかないかの違いなので、字面、画数、覚えやすさなど、周囲への影響も考慮しながら「緒」と「緖」のどちらかを選んでみてくださいね。
「緒」にはどんなイメージがある?
「由緒ある」「情緒ただよう」など、「緒」を使った言葉からは年を重ねた重厚な雰囲気や、折に触れて感情を刺激するような繊細で「奥ゆかしい」「和風」なイメージがあります。「糸」の意味をもっていたり、着物と合わせて身に着ける下駄の紐を「鼻緒(はなお)」と呼んだりすることからも「和」のイメージが感じられます。
また、「始め、起こり、発端」の意味からは「新たな始まり」など「可能性」を感じさせてくれます。「緒(しょ、ちょ)に就く」という慣用句があり、これは「物事に着手すること。物事が進んでいく糸口があること」を表します。
「緒」は、これから始まる赤ちゃんの人生を表現する一字ともいえそうですね。
「緒」に願いを込めて
人気の「オ」の響きに当てて「緒」を使おうと考える人もいるかもしれませんが、自分たちなりの素敵な願いや想いも込めてあげたいですね。
先ほどの「和」のイメージを活かせば、「心配りができる繊細な子になってほしい」「上品でおしとやかな子になってほしい」と願いを込めることができます。
子供の可能性を信じて、「これから始まる人生がうまくいくように」「新しい物事にどんどん挑戦してほしい」と願いを込めることもできそうです。
「長い糸」と「長い人生」をかけて「健康でたくましく成長してほしい」と表現することもできるかもしれませんね。
かちっとした中にも、所々に曲線がある字面は、「緒」がもつ気高いイメージをまさに表現しているようです。意味や由来を理解して素敵な名前を考えてあげてくださいね。