美の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
女の子の名前で使われる代表的な漢字「美」。明治安田生命の名前ランキングでも「美咲(ミサキ)」や「美桜(ミオ)」など毎年のようにトップ10以内に「美」を使った名前がランクインしています。想いの込もった素敵な名前を考えられるように「美」の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「美」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 9画 |
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音読 | ビ |
訓読 | うつく(しい)、うま(い)、よ(い) |
名乗り | あい、うまし、きよし、し、とみ、はし、はる、ふみ、み、みつ、よ、よし、よしみ |
意味 | 1. 美味い。おいしい
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由来/ 成り立ち |
「羊」と「大」を組み合わせて「大きくて立派な羊」を表す。 |
説明の 仕方 |
美人の美。「美しい」 |
「美」の意味や由来は?
普段からよく目にする「美」ですが、その漢字の由来はあまり知られていません。「美」は、「羊」と「大」を組み合わせてできています。
「羊」はそのまま動物の羊を表し、「大」は人が両手を広げている様子を描いていることから「ゆったりしている」という意味があります。2つを組み合わせて「羊がゆったりとしている」あるいは「大きくて立派な羊」の様子を表し、ここから食べると「おいしい」の意味が生まれました。また、古代の中国で羊は最も大切な家畜であったため「立派」で「美しい」羊はさらに貴重な存在でした。
このように羊の様子から連想が広がり、様々な意味が生まれたのです。
女の子の名前の代表漢字「美」
「美」は昔から今まで変わらずに女の子の名前でよく使われています。明治安田生命の名前ランキングによると「美」は数ある漢字の中でも常にトップ5にランクインするほどです。(ちなみに近年の1位は「愛」です。)
古くは1931年から美智子の名前がランキングの上位に入っており、それ以降は様々な漢字と組み合わせて使われています。
人気の秘密は
①左右対称でバランスの良い字面
②「ミ」の響きの組み合わせやすさ
③「美しい」「立派」など意味の良さ
などが考えられます。
使用例としては、美結(ミユ)や美月(ミツキ)のように名前の先頭、久美子のように中間、愛美(アミ)や七美(ナナミ)のように最後など様々な組み合わせが考えられます。
女の子の印象が強いかもしれませんが、男の子の名前でも「美」は使われます。その場合は「ヨシ」の響きが使いやすく、美春(ヨシハル)や美騎(ヨシキ)、美都(ヨシト)などが考えられます。独特なタッチで描いた女の子の絵が世界から高く評価されているポップアート作家・奈良美智(ヨシトモ)さんもこの「ヨシ」の読みを使った名前です。
「美」にはどんな願いや想いが込められる?
「美」は「美しい」「立派」「褒める」など、どれも純粋に良い意味ばかりです。女の子らしさを表現するにもピッタリですね。
容姿の「美しい」イメージはもちろんのこと、内面から出る「性格の良さ」や「おしとやかな振る舞い」「優秀である」様子もうかがえます。
また芸術の世界で「美」という言葉はよく使われます。「この絵は繊細で美しい」「この建造物は設計が美しく素晴らしい」と、人々の五感を刺激するわけです。ここから「他の人に働きかける」という連想ができるかもしれません。
この「美」という概念は人によってとらえ方が違うため、「美」の本質はなんなのかと古くから研究されてきました。哲学の世界ではすべての人間が普遍的に追及する理想を表した言葉として「真・善・美」があり、「真」は学問における「真理」、「善」は道徳における「善し悪し」、「美」は「芸術」で目指すべき目標を指しています。
これらのイメージを活かして願いを込めるなら、シンプルに「美しく綺麗な子になってほしい」「綺麗な心をもった素直でまっすぐな人に育ってほしい」などが考えられます。
「真・善・美」の崇高な考え方をもとにすると「自分を常に磨き、生涯を通して綺麗な人に成長してほしい」「文化や宗教の壁を越えて普遍的な美しさを追求できる人に」などが考えられます。
「美」には容姿の美しさに限らず「人」としての美しさや立ち振る舞いの立派な様子も表現できる素敵な漢字です。この漢字を使って想いの込もった名前を赤ちゃんに贈ってあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
亜美(アミ)
美香(ミカ)
美咲(ミサキ)
美優(ミユ、ミユウ)
美澪(ミレイ)
由美子(ユミコ)
美智(ヨシトモ) など