奈の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「奈」は女の子の名前でよく見かける漢字ですが、「奈」がつく言葉といえば「奈良」や「神奈川」などの地名以外ではなかなかパッと出てこないかもしれません。「奈」はどんな意味をもつのか漢字の由来から名前に使うときの注意点まで、名付けのポイントをご説明します。
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「奈」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 8画 |
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音読 | タイ、ダイ、ナ |
訓読 | いかん、なんぞ |
名乗り | なに、なん |
意味 | 1. からなし。べにりんご
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由来/ 成り立ち |
もとは「柰」と書いた。「示」は神事で使われる文字で、「大(木)」は大地をおおう大きい樹を表すことから、「神事に用いられる果樹」を意味する。 |
説明の 仕方 |
奈良の奈。大の下に示(シメス) |
「奈」の意味や由来は?
「奈」は、「からなし」という果樹を意味する漢字です。「からなし」は漢字で「唐梨」と書き、バラ科のカリンの別名とされ、古くはベニリンゴを表す名称としても使われています。
「奈」は本来、「木」と「示」をくっつけてできた「柰(ダイ)」という文字でした。「示」はお祈りなどの神事で使われる文字で、「大(木)」は大地をおおう大きい樹を表すことから、「神事に用いられる果樹」を意味するようになりました。
ちなみに、「奈」には「どうか?」という手段や方法を尋ねる疑問の意味もあります。これは疑問や反語を表す「いかん」という言葉に「奈何」の漢字を当てたことに由来し、今でも「彼の心境やいかん」「いかんせん、時間がない」のように使われることがあります。
女の子に大人気の「奈」
「奈」は女の子の名前で大人気の漢字です。毎年、明治安田生命が発表する名前ランキングの中で名前によく使われる漢字を発表していますが、「奈」は2010~2015年の6年間ずっとトップ10にランクインしています。人気の理由としては以下5つの項目が挙げられます。
- 「ナ」の響きのかわいらしさ
- 多くの名前に見られ、使いやすい
- 字面が左右対称に近くバランスがよい
- 使い勝手がよい
- 字面が末広がりで幸運なイメージがある
女の子なら奈央(ナオ)、奈美(ナミ)のように名前の先頭に、菜奈美(ナナミ)、穂奈美(ホナミ)のように名前の中間に、玲奈(レナ)、佳奈(カナ)、陽奈(ヒナ)のように最後の止め字としても使うことができます。最近は特に止め字としての使用が多く、春奈(ハルナ)や環奈(カンナ)など、テレビで活躍しているタレントの名前で耳にする機会も増えてきていますね。
このように、「ナ」の響きは使い勝手がよいので、「菜」「那」「南」なども使われることがあります。
男の子の名前での使用例は多くありませんが、「ダイ」という読みがあることから、奈志(ダイシ)や奈次郎(ダイジロウ)といった男の子っぽい漢字と組み合わせた名前が見られます。
「奈」がもつイメージは?
「奈」が意味するカリンの花言葉は「唯一の恋」「努力」「優雅」「豊麗」「可能性がある」「豊かで美しい」などポジティブなものばかりです。また、古く都として栄えた奈良のイメージから「華美」「隆盛」なども連想できます。「奈」の一字にはあまり印象を持たない人も多いですが、ポジティブなものとしてとらえることができますね。
ちなみに、地獄を意味する「奈落」という言葉で使われるので、「名前に使っていいのか」と不安になる人もいるかもしれません。ただしこれは、インドの古い言語にあった「naraka(ナラカ)」という言葉を和訳するときに「奈」を当てただけなので、漢字そのものにネガティブな意味はありません。
「奈」にはどんな願いや想いが込められる?
「奈」は響きや使い勝手のよさから名前に使いたいと考える人も多いと思いますが、ぜひ「奈」の一字にも願いや想いを込めてあげましょう。
花言葉にのせて、たとえば「唯一の恋」から一筋で人を愛する姿を想起し「ひたむきに前進してほしい」や「自分の意見をもって、まっすぐ成長してほしい」という願いが込められますね。
また、果樹が成長する情景を想像し、「おおらかな子に育ってほしい」「実りの多い人生を送ってほしい」という願いも思い浮かびます。
名前の人気漢字「奈」といろいろな漢字を組み合わせて、素敵な願いや想いのこもった名前を赤ちゃんに贈ってあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
杏奈(アンナ)
綾奈(アヤナ)
佳奈(カナ)
栞奈(カンナ)
真奈(マナ)
優奈(ユナ、ユウナ)
由(ユナ、ユウナ)
莉奈(リナ)
怜奈(レイナ)
奈央(ナオ)
奈穂(ナホ)
奈々美(ナナミ) など