子の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
女の子の名前に使われる定番の漢字「子」。古くから名前に使われているため、どこか「古風」な印象があるかもしれませんが、最近になって再び人気が出てきています。「子」の人気の秘密や名付けのポイントをご説明します。
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「子」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 3画 |
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音読 | シ、ス |
訓読 | こ |
名乗り | こ、さね、し、しげ、しげる、たか、ただ、たね、ちか、つぐ、とし、ね、み、みる、やす |
意味 | 1. 子。子孫。動物の子
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由来/ 成り立ち |
子供の形を描いて生まれた漢字が「子」。 |
説明の 仕方 |
子供の子 |
「子」の意味や由来は?
「子」は、漢字中央の「一」が左右に伸びる両腕を、「了」の上部はもともと丸い形を描いて「人の頭」を表していたことから「子供」の意味をもつ漢字として生まれました。派生して「人」の子供に限らず、「動物」や「植物」のように子孫を残す生態すべてに使われるようにもなりました。
ちなみに「子」には「子・丑・寅・卯…」と続く、干支の一番目「子(ね)」、つまり「ネズミ」の意味もあります。漢字がもつ「子孫を残す」様子と「ネズミが子ネズミをたくさん産む」様子を重ねたことに由来しているといわれています。
名前で使われる「子」の歴史
「子」といえば女の子の名前によく使われている印象があると思います。この歴史は聖徳太子が活躍した飛鳥時代までさかのぼると言われています。
当時は、中国に派遣された小野妹子(おののいもこ)や、大臣の地位についていた蘇我馬子(そがのうまこ)のように位の高い「男性」に「子」は使われていました。
その後、平安時代(今から1200年ほど前)になると、時の天皇・嵯峨(さが)天皇が娘たち全員に「子」の名前を付けたことから高貴な女性に使われる漢字となりました。ちなみに、この時から現在まで、皇族の女性の名前には「子」が贈られています。
これを境に、女性名として一般に広まり定着していきました。
さらに時代が下り、1912年頃から明治安田生命が発表する名前ランキングに記録が残っており、正子(マサコ)や千代子(チヨコ)など、様々な漢字に「子」を組み合わせた名前がトップ10にランクインしています。この人気は1965年まで続き、和子(カズコ)や洋子(ヨウコ)、恵子(ケイコ)など色々な名前で1位をキープしていました。1930~40年代では80%の女の子の名前に「子」が使われていた、とする説もあります。
戦後の日本の隆興とともに、女の子の名前のバリエーションも広がりを見せ、真由美(マユミ)、直美(ナオミ)など「子」を使わない名前が出たことで一気に多様化が進み、それ以降は愛(アイ)や美咲(ミサキ)などの名前も上位にランクインするようになりました。
「子」を使った名前は今でも人気?
「子」を使った名前は以前ほど使われているわけではありませんが、継続して女の子の名前に使われています。最近では、徐々に人気が戻りつつあり、同ランキングによると2010年に莉子(リコ)が2位に輝いています。そのほかにも「ヒナコ」「サクラコ」「アイコ」「マコ」など様々な響きと組み合わせて使われています。「桜」や「愛」などの近年の人気漢字に「子」を組み合わせた名前が多く、特徴的な響きで、かつ、おしとやかな印象を与える名前として人気が出ているようです。
漢字を組み合わせて「子」に願いを込める
「子」は、「子供」のように小さくて「かわいらしい」イメージや、「女の子らしさ」を表現するために名前に使われることが多いようです。ただ、成り立ちや名前に使われた歴史を見ると「高貴」「上品」といったイメージを連想することもできます。
組み合わせる漢字に意味をもたせて優子(ユウコ)なら「心の優しい子に」、愛子(アイコ)なら「人を愛し、愛される子に」と願いを込めることができます。
これに加えて「かわいらしい」「女の子らしさ」「高貴」「上品」などのイメージを活かせば、「女性らしくかわいらしい子に」「いつも落ち着いた振る舞いができる人に成長してほしい」と想いを表現することもできますよ。
よく見慣れた漢字だからこそ、意味や成り立ちをしっかり理解して名前を考えてあげたいですね。「子」を使って素敵な名前をプレゼントしてあげてください。
【組み合わせて使われる漢字】
愛子(アイコ)
桜子(サクラコ)
莉子(リコ)
結子(ユウコ、ユイコ)
菜々子(ナナコ)
陽菜子(ヒナコ) など