妃の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「妃」は、「皇族の妻」や「女神の尊称」として使われる、女の子の名前にぴったりの漢字です。しかし、「我が子に妻の意味をもつ漢字をつけてもいいものだろうか?」と気にする人もいるかもしれません。「妃」を使って素敵な名前を考えられるように、漢字の意味や由来、名付けの注意点などをご説明します。
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「妃」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 6画 |
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音読 | ハイ、ヒ |
訓読 | きさき |
名乗り | え、き、ひめ |
意味 | 1. きさき。皇族の妻
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由来/ 成り立ち |
「女」に「己」を組み合わせた漢字。己は蛇を表し、雨の神様の意味。雨の神様に仕える女性を表現している。 |
説明の 仕方 |
お妃様の「キサキ」。女と己(オノレ)を合わせた字 |
「妃」の由来や意味は?
「妃」の成り立ちには諸説あり、ここでは2つの説をご紹介します。漢字のツクリにある「己」に注目して見ていきましょう。
1つ目の説では、「己」は蛇の形を表すと考えられています。蛇は古来より雨の神だといわれ、これにヘンの「女」を組み合わせて「雨の神(蛇)に仕える女性」を「妃」は表しています。
2つ目の説では、「己」は配偶者を表す「配」の省略形だと考えられています。「配」という字は、「酉」が酒樽、「己」がひざまずいている人の形を表し、2つを組み合わせて「(酒樽に)寄り添う人」を表しています。この「寄り添う人」の意味を「己」にもたせて、ヘンの「女」を組み合わせることで「寄り添う女性=妻」を表したといわれています。
どちらの説も、高貴な存在に寄り添う女性を表して「皇族の妻」を意味するようになりました。
ここから、現在でも王族では「妃」という言葉が使われています。イギリス王族のダイアナ妃やキャサリン妃は有名ですよね。
また、その昔中国にいた「楊貴妃(ヨウキヒ)」という女性の名前を耳にしたことがある人もいるかもしれません。「貴妃」という妃の位につき、皇帝からたいそう愛さた人物です。美しい容姿から、世界三大美女の一人だといわれています。
「妃」にはかわいらしいイメージもある?
文字通り、「妃」は女の子の名前によく使われます。音読みの「ヒ」に別の漢字を組み合わせて妃菜(ヒナ)や妃那(ヒナ)のように使ったり、訓読みの「キサキ」の頭文字を取って「キ」と読ませて優妃(ユキ)、真妃(マキ)という使われ方もします。「妃」の一文字で「ヒメ」と読ませることもできます。
皇族の妻という意味から、「美しい」「気高い」というイメージが先行しますが、「ヒ」や「ヒメ」という読み方にするだけでかわいらしい印象に変わりますね。このかわいらしい響きから、2012年と2014年で「妃」を含む名前が女の子の人気名前ランキングでベスト100にランクインするなど、ここ数年で人気は高まっています。
【「ヒ」の響きをもつ漢字】
「陽」「灯」「日」など
【「キ」の響きをもつ漢字】
「季」「樹」「希」「紀」「貴」「姫」など
「妃」を名前に使うのは気高すぎる?
「妃」は、皇族や女神といった身分の高いものを表すことから「一般の人が使ってもいいのかな?」、「妻の意味をもつ漢字を子供に付けるのは変かな?」と心配する人もいるかもしれません。漢字のもつイメージから心配する気持ちもよくわかります。
しかし、尊称でもある「妃」を名付けるのは、「高貴さ」「品格」「美しさ」などのイメージから、素敵な女性になってほしいという親の愛情を最大限に表現できるともいえます。漢字から受けるイメージは人によって違うものなので、どんな願いや想いを込めてその漢字を使うのかが大切ですよ。
「妃」にはどんな願いや想いを込める?
「妃」を名前に使うなら、「品のある心のきれいな女性になってほしい」という願いを込めるのがシンプルではないでしょうか。また、「皇族の妻」からイメージする姿で「多くの人に愛される人になってほしい」という願いを込めることもできますね。王である夫を一途に愛する妻の姿から「自分をもった強い女性になってほしい」「真っ直ぐな気持ちを大切にしてほしい」という想いを込めることもできそうですね。
名前には、親から子への強い想いが込もっています。漢字の意味や由来、イメージを確認した上で、納得のいく名前をつけてあげてくださいね。