陵の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
男の子の名前で見かける「陵」の漢字。なだらかな丘を表す「丘陵」という言葉をイメージする人も多いと思います。「リョウ」という名前にピッタリの響きをもつ漢字ですが、名前に使う場合に何か注意すべきことはないのでしょうか。「陵」の漢字の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「陵」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 11画 |
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音読 | リョウ |
訓読 | おか、しの(ぐ)、みささぎ |
名乗り | たか |
意味 | 1. 墓。みささぎ
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由来/ 成り立ち |
「夌」は「丘を踏み越えていく様子」を、「阝(こざとへん)」は「大きい、豊か」を意味する。組み合わせて「大きな丘」を表す。 |
説明の 仕方 |
丘陵の陵 |
「陵」の意味や由来は?
「陵」は「大きな丘」「のぼる、越える」といった意味をもつ漢字です。これは漢字をヘンとツクリに分けると由来が見えてきます。ツクリの「夌(リョウ)」は上部の「圥」が丘を表し、下部の「夊」が足を表すので、2つを組み合わせて「丘を踏み越えていく様子」を表現しています。これに「大きい、豊か」を意味する「阝(こざとへん)」を組み合わせて「大きな丘」の意味になり、その丘を「のぼる、越える」といった意味も生まれました。
ちなみに、*「陵」を「のぼる、越える」という意味で使うこともあります。これは「凌」と同じで、「凌駕する」の言葉には、「陵」をあてて「陵駕する」と使われることもあります。
また、「コザトヘン」には「神様が上り下りするはしご」の意味もあることから、神様が下りてきて祀(まつ)られた丘、すなわち「お墓」の意味もあります。天皇家のお墓のことを「天皇陵」と表記するのはこの意味です。
男の子に使われる「陵(リョウ)」の響き
「陵」がもつ「リョウ」の響きは男の子の名前によく使われます。名前の使用例としては、一文字名前で陵(リョウ)、漢字を組み合わせて陵太(リョウタ)、陵平(リョウヘイ)、陵雅(リョウガ)などがあります。
最近では水泳のオリンピック銀メダリスト・入江陵介(リョウスケ)選手の名前で目にしたことがあるのではないでしょうか。
「リョウ」の響きは「リョウコ」のように女の子の名前としても使えそうですが、漢字がもつ力強いイメージが男の子を想起させるため、女の子の名前にはあまり使われないようです。命名に関する書籍などでも「陵」を使った女の子の名前の記述はほとんど見られません。
【「リョウ」の響きをもつ漢字】
「凌」「稜」「涼」「諒」「亮」など
困難に打ち勝つ「陵」
「陵」のもつ「のぼる、越える」の意味からイメージを膨らませて、願いや想いを込めてあげましょう。
上に登ろうとする様子から「向上心の高さ」がイメージでき、「努力でどんな困難にも立ち向かい、乗り越えていってほしい」という願いが込められそうですね。また、雲よりも遥か上の高みを目指して奮起する心意気を「陵雲之志(りょううんのこころざし)」という四字熟語で表現されるので、「雲よりも高い志をもった立派な人になるように」「まっすぐ正しい道を突き進んでほしい」「毎日コツコツと徳を積んでほしい」という想いを表現することもできそうです。
「陵」がもつ意味やイメージから、ぜひ子供にどんな姿になってほしいか想像をめぐらして、素敵な願いを込めた名前を贈ってあげてくださいね。