稜の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「稜(リョウ)」の漢字は、お笑いコンビ「ナインティナイン」の矢部浩之さんが子供の名前に使ったことで認知度が高まりました。ただ、「凌」「陵」「綾」など同じ響きを持つ似た漢字はたくさんあるのでどれを使おうか悩む人もいるかもしれません。「稜」を使って素敵な名付けができるように漢字の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「稜」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 13画 |
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音読 | リョウ、ロウ |
訓読 | かど、すみ |
名乗り | いず、いつ、たか、たる |
意味 | 1. かど。多面体の面と面の交わる所
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由来/ 成り立ち |
もとは「棱」と書き、ツクリの「夌」は「面と面とが交わり盛り上がった様子」を表すので、「木」と合わせて「角材」を意味した。 |
説明の 仕方 |
稜線の稜 |
「稜」の意味や由来は?
「稜」は「角」や「威光」を意味する漢字で、もともとは「きへん」を使った「棱」という漢字から派生して生まれました。ツクリの「夌(リョウ)」には「丘を踏み越える」という意味があり、丘は「盛り上がった土地」、つまり「面と面とが交わって盛り上がった様子」も表すので、これに「木」を組み合わせて「棱」は「面と面が交差する木→角がある木=角材」の意味になりました。
そして、「棱」の意味が「稜」にも使われるようになり、そのまま「角」の意味をもつようになったのです。角の意味から派生して「とがっている→人々を圧倒する」と変化し、人に畏敬されるような威厳を表現して「威光」という意味も生まれました。
余談ですが、「稜」には「神々しい」というニュアンスが含まれます。これは「稜」の威光の意味を利用した熟語に「稜威(イズエ)」があり、「神聖であること」を意味するからなんですよ。
「稜(リョウ)」の響きは男の子に人気!
「稜」は、「リョウタ」「リョウスケ」など男の子の「リョウ」の響きに当てられることが多く、一字で稜(リョウ)や漢字を組み合わせて稜太(リョウタ)、稜介(リョウスケ)、稜真(リョウマ)などの名前に使われます。ヘンが「冫(にすい)」の「凌」という字と同じ1990年(平成2年)から人名に使えるようになった漢字なので、ここから近年子供の名前で目にする機会が増えてきているんですね。
使用例は少ないですが、女の子の名前にも稜子(リョウコ)や稜花(リョウカ)のように使われます。他にも「タカ」の名乗りがあるので稜音(タカネ)、稜美(タカミ)と女の子らしい漢字との組み合わせで使われることもあります。
【「リョウ」の響きをもつ漢字】
「涼」「了」「諒」「遼」「良」など
「稜」は「凌」「陵」「綾」とどう違うの?
「稜」は似たような漢字に「凌」「陵」「綾」などがあり、すべて「リョウ」の読みをもつことから名前にどれを使おうか悩みますね。これらは漢字のツクリに「夌」が使われている類似漢字で、「面と面とが交わり盛り上がった様子=丘」というイメージを共有しています。
画数や漢字全体のイメージの違いなども合わせて紹介するので、名付けの参考にしてくださいね。
【「リョウ」の響きをもつ類似漢字】
・凌 10画
意味:越える。しのぐ
イメージ:たくましさ
・陵 11画
意味:大きな丘。越える
イメージ:のぼり越える強さ、向上心
・綾 14画
意味:あやぎぬ
イメージ:絹織物の上品で美しい様子
壮大な山々と力強さを感じる「稜」
「稜」は「稜線」の熟語から「山」や「峰」などの「自然豊かな情景」を連想させてくれます。山肌の美しい様からは「均整がとれた」イメージもありますね。
また、「威光」という意味からは「堂々とした振る舞い」を連想できますし、自分の信念に忠実で、他に屈しない強い意気を表現した「気骨稜稜(キコツリョウリョウ)」という四字熟語もあるので、「芯の強さ」も感じさせてくれます。
「稜」の漢字に「たくましさ」を込めて
「稜」の漢字を使うなら、「自然豊か」「芯の強さ」という2つのキーワードから願いや想いを考えてみてはいかがでしょうか?
「自然豊か」なイメージからは「自然を尊ぶ優しい子に」「山を登るように、人生をたくましく過ごしてほしい」という願いを込められます。また「芯の強さ」からは「自分の意見をはっきり言える子に」「際立った存在になるように」という想いを表現できそうです。
似たような漢字がたくさんありますが、「稜」の漢字の意味を理解して、素敵な名前を考えてあげてくださいね。