の意味は?名付けのポイントを徹底解説!

「穀物が実をつけること」を意味する「稔」は、古くは一文字名前としてよく名前に使われていました。名付けに使われる機会は減っているものの、印象の良さ・願いの込めやすさから根強い支持がある漢字の1つです。「稔」にいったいどんな意味や由来があるのか、素敵な名前が見つかるように名付けのポイントをご紹介します。

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「稔」漢字の読みや画数の基本情報

画数 13画
音読 ジン、ニン
訓読 みの(る)
名乗り とし、なり、なる、のり、みのる、ゆたか
意味

1. みのる。稲が成熟する。穀物が実をつける
2. つもる。重なる
3. とし。稲が一回みのる期間

由来/
成り立ち
もとは「年(ネン)」と書いて「穀物がみのる」ことを意味した。後に同じ読みをもつ「念(ネン)」に穀物を表す「禾」を組み合わせて同様の意味をもつように。
説明の
仕方
「禾(のぎへん)」に念仏の「念」を組み合わせた漢字

「稔」の意味や由来は? 

稲

「稔」は「みのる」と読んで、「稲が成熟する」「穀物が実をつける」様子を表す漢字です。もともとは「稔」ではなく「年」の漢字を当てて「みのる」と読ませていましたが、後に「1年、2年……」と「とし」の意味で使われることが多くなったため、別の漢字に「みのる」の意味をもたせる必要がありました。そこで、同じ「ネン」の響きをもつ「念」と穀物を表す「禾」を組み合わせて「稔」が作られたわけです。この背景があって、「稔」は「とし」の意味も兼ねています。

古風な印象を与える「稔」を使った名前

「稔」は一文字名前で「ミノル」と読ませて男の子の名前によく使われていました。明治安田生命の名前ランキングによると、「稔(ミノル)」は1931~1956年まで男の子に人気の名前トップ10に何度もランクインしています。戦前・戦後の「日本社会の発展」と「稲が成熟してたわわと実をつける様子」を重ねてこの漢字を使っていたそうです。
現在では、以前ほどの人気はありませんが、その願いの込めやすさから引き続き名付けに使われています。一文字名前で稔(ミノル)や、音読みの「ジン」、名乗りの「トシ」の響きに漢字を組み合わせて稔成(ジンセイ)、佑稔(ユウジン)、稔太郎(ジンタロウ)、一稔(カズトシ)、稔樹(トシキ)、稔彦(トシヒコ)といった名前が考えられます。

女の子の名前に使う場合は、稔莉や稔里、稔梨のように「リ」の響きの漢字を組み合わせて「ミノリ」の響きで使われることが多いようです。

「稔」の字の特徴は?どんな印象の漢字?

「稔」は「みのり」という漢字の意味から、たとえば「稲の成長過程」を想像すると漢字の印象が分かります。春に田植えを行い、秋の収穫に向けて日差しが強い日も雨の日も、毎日手入れを行う様子が思い浮かびます。長い時間をかけてやっと結果につながる、「努力」「誠実さ」を連想できますし、穀物の「成長」や収穫を通じて「発展」「豊かさ」も想起させます。
昔から名付けに使われている字なので、おじいちゃんおばあちゃん世代にも馴染みのある名前向きの漢字といえそうですね。

「稔」を贈って赤ちゃんの人生の発展を願う

「稔」がもつ豊穣で、かつ、のびのびと成長するイメージを活かして、わが子なりの願いや想いを名前に込めてあげたいですね。
シンプルに「稔りの多い豊かな人生を送ってほしい」「のびのびと成長してほしい」と考えることもできますし、「努力」「誠実さ」のイメージをもとに「どんなことも実直に努力できる子に」と願いを込めることもできます。
また、順調に稲が実をつけたことへの感謝をもとに「大自然に感謝できる素直な子になってほしい」と表現することもできますよ。
ほかにも、「稔」を使ったことわざに「稔るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉があり、ここから願いを込めることもできます。「稲の穂に実が詰まると重くなって垂れ下がってくること」を表すこの言葉は、転じて「学徳が詰まった人格者はかえって謙虚であること」のたとえとしても使われます。ここから「謙虚で礼儀を忘れない子に」「中身の詰まった素晴らしい人格の持ち主に」と考えられます。

赤ちゃんの成長・発展を願って、「稔」の意味や由来を活かした素敵な名前をプレゼントしてあげてくださいね。

【組み合わせて使われる漢字】
一稔(カズトシ)
(ジンセイ)
(トシキ)
(トシヒコ)
稔(ユウジン)
郎(ジンタロウ)

(ミノリ)
(ミノリ)
(ミノリ) など

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