薫の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
男の子や女の子の一文字名前として使われる「薫」。「薫製(クンセイ)」や「薫(カオ)る」といった言葉に使われるので、匂いに関係する文字のようですが、どんな意味があるのでしょうか?同じ読みの「香る」とはどう違うのかも気になりますね。「薫」を使って素敵な名付けができるように漢字の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「薫」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 16画 |
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音読 | クン |
訓読 | かお(り)、かお(る)、くゆ(らす) |
名乗り | かおり、かおり、かおる、くに、くる、しげ、たか、ただ、つとむ、にお、のぶ、ひで、ふさ、ほう、まさ、ゆき |
意味 | 1. 香草
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由来/ 成り立ち |
「熏」は、袋の中に物を入れて、火であぶっている様子を表すことから「香をたく」という意味があり、「艹(くさかんむり)」と合わせて「香りが出る植物」の意味に。 |
説明の 仕方 |
薫製の薫 |
「薫」の意味や由来は?
「薫」は「香草」を意味する漢字です。香草といえば、ローズマリーやオレガノなどのハーブ類を思い浮かべる方もいると思います。この意味は、植物を表す「艹(くさかんむり)」に「熏」の字を組み合わせたことに由来します。
「熏」は、袋の中に物を入れて、火であぶりくゆらせている様子を表すことから「香をたく」という意味があり、「艹」と組み合わさって「香りが出る植物」を意味するようになりました。
その後、「香草」の意味から派生して、「良い匂いがする」や「いぶす、焼く」などの意味ももつようになりました。さらに「良い匂いがする→醸し出す雰囲気が良い→物腰が丁寧」と変化し「穏やかな様子」の意味も生まれました。
ちなみに、同じく「良い匂いがする」という意味をもつ「香」もありますが、「香」は主に嗅覚で感じる匂いのことを指し、「薫」は匂いに加えて、雰囲気などの「抽象的な匂い」を表現できます。たとえば、「初夏の薫り」や「風薫る」のように季節の到来を感じさせる雰囲気を指して使われます。
男の子にも使われる「薫(カオル)」
「薫」は「カオル」の響きで、男の子・女の子両方の一文字名前として使われます。
「カオリ」や「カオル」と聞くと「香」「馨」の字を連想し、女の子のイメージが強くあるかもしれませんが、古くは平安時代の小説『源氏物語』内で男性の登場人物として「薫君(カオルノキミ)」という名前に使われたり、現在ではアニメ・漫画で薫(カオル)の名前をもつ男の子が登場したりするので、男の子の名前としても認知度があります。
また、「薫」には「クン」の響きがあるので、熊本県のPRキャラクター「くまもん」の生みの親・小山薫堂(クンドウ)さんのような特徴的な名前も考えられます。
女の子の場合は漢字一字で薫(カオリ、カオル)、組み合わせて薫子(カオルコ)のように使われます。他にも「ユキ」の名乗りがあるので、美薫(ミユキ)や薫葉(ユキハ)のように使われることもあります。
周囲を包みこむ「薫」を使って願いを込める
「薫」の字には、匂いが醸し出す「さわやかな印象」や空間を包み込む「癒し」の雰囲気が感じられます。そこから「包容力のある子に」「周囲に癒しを与える存在に」という願いを込められそうですね。
また、物をいぶして匂いを移すことから派生し、自分の徳で他の人を感化することを「薫陶(クントウ)」や「薫化(クンカ)」ということから、「良い方向に導ける人になってほしい」という想いにつなげられますね。
「薫」の漢字を名前に持つ子は、中心となり周囲に影響を与えられる人に成長してくれそうですね。「薫」を使ってぜひ素敵な名前をプレゼントしてあげてください。