香の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
香(カオリ)や静香(シズカ)など名前でよく見かける「香」。女の子の名前に限ると、数ある漢字の中でもトップ20に入る人気の漢字です。匂いに関係する文字であることはおおよそ分かりますが、どのような意味があるのでしょうか。「香」を使って素敵な名付けができるように意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「香」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 9画 |
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音読 | キョウ、コウ |
訓読 | か、かお(り)、かお(る)、かんば(しい) |
名乗り | かおり、かおる、かが、たか、よし |
意味 | 1. 匂い。香り
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由来/ 成り立ち |
もとは「黍」と「甘」を組み合わせた漢字。「黍」は穀物の「キビ」を、「甘」は「甘さ」を表し、2つを組み合わせて「キビを焼いたときの良い香り」を表現している。 |
説明の 仕方 |
香料の香 |
「香」の意味や由来は?
「香」はご存知の通り、「匂い、香り」「香料」などの意味があります。この由来は漢字の成り立ちから見えてきます。
諸説ありますが、「香」はもともと「黍」と「甘」を組み合わせた漢字でした。「黍」とは穀物の「キビ」のことをいい、「甘」は味覚の一つ「甘さ」を表しています。ここから、2つを組み合わせて「キビを焼いたときの甘い良い香り」を表現し、「(よい)匂い、香り」の意味が生まれました。その後、香りを凝縮した物質である「香料」のことや、「匂いが良い」ことを表す形容詞、「かぐわしい、かんばしい」などの意味も生まれました。
余談ですが「カオリ」「カオル」の読みをする漢字は、他にも「薫」という字があります。違いは「香」は鼻で感じる匂いを指して「花が香る」と使われるのに対して、「薫」は全身の肌で感じる匂いのことで「初夏の薫り」などと使われます。
漢字の組み合わせを楽しめる「香」
「香」は女の子にとても人気がある漢字です。明治安田生命の名前ランキングで2010~2015年の6年連続、女の子に使われる漢字のトップ20位内をキープしています。
その人気の理由の1つに「漢字の組み合わせやすさ」があります。「香」は「カ」「コウ」の響きで香織(カオリ)や香美(コウミ)のように名前の先頭、千香子(チカコ)のように中間、恵梨香(エリカ)や京香(キョウカ)のように名前の最後と、様々な組み合わせで使われます。
男の子の場合は香一(コウイチ)や香太(コウタ)のように男の子らしい漢字と組み合わせて使われることもありますが、使用例はそれほど多くないようです。
【「カ」の響きをもつ漢字】
「花」「楓」「華」「佳」「果」「夏」など
「香」にはどんな願いや想いが込められる?
「香り」は古くから日本人に馴染みのあるものでした。現存する最古の歌集『万葉集』にも「かぐわしい花の香り」と記載があるほどです。かつては匂いを楽しむことは高雅なたしなみだと考えられていたため、「香」が意味する「かぐわしい」という言葉の中には良い香りを身にまとう「美しい人」「品がある女性」などの意味合いも含まれています。
また「香りが残る」「ほのかに香る」などの言葉は、「存在感」を連想させてくれます。
これらのイメージをもとに「香」の一字に願いや想いを込めるなら「品のある美しい人に成長してほしい」「人を引き付けられるような魅力的な人になってほしい」などが考えられます。
「香」は「上品さ」や「美しさ」をもつ女の子にピッタリの漢字といえます。ぜひ素敵な願いの込もった名前を赤ちゃんにプレゼントしてあげたいですね。
【組み合わせて使われる漢字】
彩香(アヤカ)
香織(カオリ)
香美(コウミ)
遥香(ハルカ)
萌香(モエカ)
優香(ユウカ)
明日香(アスカ)
恵梨香(エリカ)
千香子(チカコ) など