弥の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「ユウヤ」「トモヤ」など、男の子の名前で「ヤ」の止め字はたびたび目にすると思います。その「ヤ」の響きによく当てられるのが「弥」です。熟語を見ると「弥生時代」「世阿弥」など、古くから使われていそうな漢字ですが、一字でどんな意味があるのでしょうか?「弥」の意味や由来、名づけのポイントなどをご説明します。
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「弥」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 8画 |
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音読 | ビ、ミ |
訓読 | いよいよ、ひさ(しい) |
名乗り | いや、いよ、ひさし、ひろ、ます、まね、み、みつ、や、やす、よし、わたり、わたる |
意味 | 1. 久しい。遠い
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由来/ 成り立ち |
「弥」は古くは「彌」と書き、ツクリの「爾」は「文字を刻んだハンコ」の形で「(紙とハンコ)2つのものが近づく」様子を表す。これに弓を組み合わせて「弓の弦を端と端を近づけてを張り渡す様子」を表現する。 |
説明の 仕方 |
弥生時代の弥 |
「弥」の意味や由来は?
「弥」は古くは「彌」と書き、「久しい」「行き渡る」などの意味をもちます。これを「弓」と「爾」に分けると由来が見えてきます。
諸説ありますが、「爾」は「文字を刻んだハンコ」の形を表した漢字です。ハンコは紙などに押し付けるものなので、「2つのものがくっつく、近づく」というイメージがあり、これに「弓」を合わせて「彌」として「弓の弦を端と端を近づけてを張り渡す様子」を表現しています。ここから2点間の距離が「遠い」、また時間的な遠さで「久しい」、端から端まで「行き渡る」の意味が生まれました。
余談ですが、「弥」は古いインドの言葉を翻訳するときに「ミ」の音に当てられたことから「阿弥陀(アミダ)」や「弥勒(ミロク)」のような古風で神秘的な言葉に使われています。仏教に関係する場面で見かけたら、音に対する当て字として使われていると考えてください。
「ヤ」と「ミ」の音が有名な「弥」
「弥」は名前の止め字の「ヤ」として使われ、男の子・女の子どちらの名前でもよく見かけます。男の子なら陽弥(ハルヤ)や優弥(ユウヤ)、尚弥(ナオヤ)など様々な漢字と組み合わされます。女の子では亜弥(アヤ)や麻弥(マヤ)のように使われます。
女の子の場合は「ヤ」以外に「ミ」の響きがよく使われ、弥桜(ミオ)や弥織(ミオリ)、弥佳(ミカ)などの名前が見られます。その他にも名乗りがたくさんあり、たとえば一文字名前で弥(ワタル、アマネ)のように特徴的なものもありますよ。
「弥」がもつイメージにはどんなものがある?
「弥」の漢字のイメージは「意味」と「熟語」から連想できます。「行き渡る」「遠い」などの意味から派生して「いよいよ、ますます」という意味があるので、ここから「発展する」「成長する」などの雰囲気が生み出されます。物理的な遠さと時間的な遠さからはゆったりとした「豊かな」様子が感じられますね。満たされた「一面の広がり」も連想できそうです。
古来の日本やインドの言葉に使われていた背景があるので「古風」な印象も与えてくれます。
3月の別名を「弥生(ヤヨイ)」と呼ぶことに関連付ければ、3月生まれの子の名前にもぴったりですね。
人生の発展を願って「弥」を贈る
「弥」は止め字でよく使われて、願いや想いを込めない人もいると思います。しかし、せっかく使うのですから、この一字に素敵な願いや想いを込めてあげましょう。
「発展する」「成長する」というイメージから「豊かな人生を送ってほしい」「人生を通して大きく成長してほしい」、「豊かな」「一面の広がり」のイメージから「のびのび成長してくれることを願って」「おおらかな人になってほしい」「周囲を広く見渡し、誰にでも優しくできる子に成長してほしい」などの願いを込められます。
子供の人生がこれからますます繁栄することを「弥」の一字に込めて、ぜひ素敵な名前をプレゼントしてあげてください。
【組み合わせて使われる漢字】
茉弥(マヤ)
紗弥(サヤ)
弥佳(ミカ)
弥奈(ミナ)
尚弥(ナオヤ)
侑弥(ユウヤ)
和弥(カズヤ) など