智の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「智」の漢字は「叡智」や「才智」などの言葉で使われるので、「知的で賢そう」な印象を与えますね。その意味や由来、漢字のイメージを知ると、より一層想いの込もった「智」のつく名前が考えられますよ。「智」を活用して素敵な名前をつけられるように名付けのポイントをご説明します。
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「智」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 12画 |
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音読 | チ |
訓読 | さと(い)、ちえ |
名乗り | あきら、さかし、さとし、さとる、じ、とし、とみ、とも、のり、まさる、もと |
意味 | 1. 知恵。頭の働き
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由来/ 成り立ち |
もとは「矢」「口」「于」を組み合わせた漢字で、すべて神様への祈りに使う道具を意味する。そこから「神様に誓いをたてる=(神に通じて)物事を悟る」様子を表現した。 |
説明の 仕方 |
知と日を上下に組み合わせた漢字 |
「智」の意味や由来は?
「智」は「知恵、頭の働き」「知恵のある人、賢い人」を意味する漢字です。
「智」は元々は「矢」「口」「于」を組み合わせた別の漢字でした。「矢」は文字通り矢、「于」は盾を意味し、「口」は神様へのお祈りに使う器を表します。盾も矢も神様へのお祈りに使う聖器で、3つを組み合わせて「神様に誓いをたてる=(神に通じて)物事を悟る」様子を表現していました。
ここから派生して「知恵、頭の働き」「知恵のある人、賢い人」などの意味が生まれました。その後、時が経つにつれて文字の形は整えられ、現在の「智」に変化したのです。
ちなみに、同じような意味で使われる漢字に「知」があります。「智」と「知」の違いは、「智」のほうがより高次元な頭の働きを表現しているとされます。あるいは、「智」は「智恵」のように名詞に使い、「知」は「知る」のように動詞として使われるともいわれます。ただ、「智恵」を「知恵」と当てて使うように、その境目は明確ではありません。
男の子・女の子両方に人気の「智」
「智」は、1930年代頃から名前に使われる人気の漢字でした。明治安田生命の名前ランキングによると、女の子で『「美しさ」と「智恵」を兼ね備えた人にねってほしい』と願いを込められた美智子(ミチコ)の名前が1931年~1959年までトップ10にランクインする人気ぶりで、さらに重なるように1959年からは智子(トモコ)が1983年までトップ10に入っていました。
しかし、2000年前後になると、女の子よりも男の子の名前でよく使われるようになります。よく見られるのが智也(トモヤ)で、2015年までに何度もランクインする人気の名前です。
男女ともに「トモ」「チ」の響きがよく使われ、男の子なら智久(トモヒサ)、智貴(トモキ)、大智(ダイチ)など、女の子なら智佳(トモカ)、智里(チサト)などが挙げられます。男女どちらの名前にも使われる漢字なので、性別が分かりやすい漢字と組み合わせて使われることが多いようです。
【「チ」の響きをもつ漢字】
「知」「治」「地」など
【「トモ」の響きをもつ漢字】
「友」「和」「巴」「朋」「灯」など
聡明な印象の「智」
「智」に対しては、多くの人が「賢い」「知的」「聡明」なイメージをもっています。古くから名前にも使われ、おじいちゃんおばあちゃん世代にも好印象な漢字といえます。
「智」がもつポジティブなイメージは、さかのぼると古代中国の思想家・孔子がいた時代に根付いたものと考えられます。孔子は儒教の教えの中で、「仁・義・礼・智・信」を人生における大切な5つの徳と位置づけ、「智=学問を学ぶこと、知識が豊富であること」は人生や人間関係を豊かにすると説きました。
ここから「判断力が優れている」様子や「好奇心が旺盛」「勉強熱心」な様子も想起させてくれます。「智」を活用することで「人助け」や「人をまとめることができる」とも考えられますね。
「智」で好奇心旺盛な子に
「智」がもつイメージを活かすとシンプルに「賢くなってほしい」と願いを込められそうです。「好奇心が旺盛」なイメージを活かせば「何にでも興味をもって学んでほしい」などの願いを表現できますよ。
さらに孔子の説いた徳から考えると「知識を豊かにすることで判断力を磨き、多くの人の助けになってほしい」「周りの人を先導できるリーダーになってほしい」という想いを込めることもできます。
「智」からは聡明な様子が伝わってきます。子供の成長した姿に想いを馳せながら、素敵な願いを込めて「智」を使った名前を贈ってあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
瑛智(エイチ)
智史(サトシ)
大智(ダイチ)
智陽(チハル、トモハル)
智也(トモヤ)
智和(トモカズ)
智貴(トモキ) など