公の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「公園」「公開」「公平」など、日常で目にすることが多い「公」の漢字。「オオヤケ」という訓読みがあるので、「世に広く知れ渡っている」というイメージがあると思いますが、実際のところ、一文字でどんな意味がある漢字なのでしょうか。「公」を使って素敵な名付けができるように漢字の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「公」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 4画 |
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音読 | コウ |
訓読 | おおやけ、きみ |
名乗り | あきら、いさお、き、きん、くに、さと、たか、ただ、ただし、とうる、とおる、とも、なお、ひと、ひろ、ひろし、まさ、ゆき |
意味 | 1. 表向きなこと
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由来/ 成り立ち |
もとは「㕣」と書き、「囗」は「広場」、「八」は2本の塀を表し、「広場で行われる儀式や行事を開示している様子」の意味に。 |
説明の 仕方 |
公園の公 |
「公」の意味や由来は?
「公」は「表向きなこと」「偏らず正しいこと」などの意味をもつ漢字です。この意味を漢字の成り立ちから紐解いてみましょう。
漢字を上下に分解すると「八」と「厶」に分かれますが、元々は「厶」の部分は「囗(イ)」という漢字が当てられ、「㕣」と書かれていました。「囗」は「敷地を囲った様子=広場」の意味で、「八」は2本の塀を表していて末広がりになっていることから、「広場で行われる儀式や行事を開示している様子」になりました。ここから全体に開示された儀式、つまり「表向きなこと」という意味ができ、多くの人の目にさらされることから「偏らず正しいこと」の意味も生まれました。
漢字の形は、こうして最初は広場の形を絵で表現し「㕣」と示していましたが、文字として形を整えていく過程で「公」に変化したと考えられています。
ちなみに、「公」には「多くの民に見られる人=天皇、君主」の意味もあります。これは後に階級制度へと展開され、5段階ある階級(五等爵)の最上位を「公」としたことに由来します。また、ここから派生して目上の人や偉い人に敬称や尊称として名前の最後に「公」を使って呼ぶようになりました。江戸幕府の開祖・徳川家康を「家康公」、水戸黄門を「ご老公」と呼ぶのはここからきています。
「公」を使った名付けのポイントは?
「公」の漢字は男の子・女の子どちらの名前にも使われますが、どちらかというと男の子の名前で多く使われます。その理由は前述の「天皇、君主」の意味があるからだと考えられます。
「天皇、君主」を古くは「オオキミ」と呼んでいたことから、「公」には「キミ」の読みがあり、公彦(キミヒコ)や公人(キミヒト)、女の子でも公香(キミカ)のように名前で使われています。
他にも一般に広く知られている「コウ」の名乗りでは、公一(コウイチ)や公輔(コウスケ)、公誠(コウセイ)など男の子の名前で多く使わます。
さらに最近は「空」「玖」「紅」のように「ク」の響きで使われることもあり、男の子なら理公(リク)、女の子なら公美(クミ)や実公(ミク)などの使用例があります。「公」は、その意味から少しカタイ印象を与えることがあるので、女の子の名前では柔らかい印象の漢字と組み合わせるとバランスが良くなりますよ。
公明正大な子を願って「公」を贈る
「公」の意味や、「公開」「公平」といった言葉などから「解放的」「中立的」といったイメージが連想されます。そこから「誰とでも仲良くなれる子に」という願いを込められそうですね。
また、「偏らず正しいこと」の意味からは「誰とでも平等に接することができる子に」「悪いことを許さない、正義感の強い子に」「周囲から一目置かれる子に」など、将来子供が成長した姿を想像しながら願いや想いを込めてあげたいですね。
「公」を名前に持つと何事にもバランス良く、ひたむきに努力を続けられる子に育ってくれそうです。ぜひ素敵な名前を考えてみてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
公彦(キミヒコ)
公人(キミヒト)
公輔(コウスケ)
公誠(コウセイ)
理公(リク) など