杜の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
男の子の名前の「ト」の響きに当てられて「優杜(ユウト)」や「春杜(ハルト)」など、目にする機会が増えている「杜」。普段の生活ではほとんど馴染みのない漢字ですが、一字でどんな意味をもつのでしょうか。「杜」を使って素敵な赤ちゃんの名前を考えられるように意味や由来など、名付けのポイントをご説明します。
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「杜」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 7画 |
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音読 | ズ、ト |
訓読 | ふさ(ぐ)、もり |
名乗り | あり |
意味 | 1. やまなし。バラ科の落葉小高木
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由来/ 成り立ち |
「木」は樹木のことで、ツクリの「土」は地面の土を表す。「土から樹木が生えている」様子を表現し、「野山に生える木」を意味するように。 |
説明の 仕方 |
木と土を組み合わせた字 |
「杜」の意味や由来は?
「杜」は訓読みで「もり」と読んで、「樹林が茂っているところ」を意味し、同じ読みをする「森」と同義で使われます。ひょっとすると宮城県仙台市の愛称である「杜の都(もりのみやこ)」という言葉で見たことがある人もいるかもしれませんね。
しかし、これは日本独自の使い方で、漢字が生まれた中国ではもともと別のものを指していました。どんな意味をもつのか漢字の成り立ちから見てみましょう。
漢字を左右に「木」と「土」に分けると「木」は樹木のことで、「土」は地面の土を表しています。「土から樹木が生えている」様子を表現し、「野山に生える木」、なかでも普段食べている果物の「ナシ」の野生種である「ヤマナシ」という植物を指していました。
「杜」がもつ「ト」の響きを止め字に
「杜」は1990年から名前に使えるようになった比較的歴史の浅い人名漢字です。そのため、最近になってよく目にするようになったわけです。名前に使われる背景は2つ考えられ、1つは「ハルト」「ユウト」「ケント」など止め字に「ト」を使った名前がとても人気である点。もう1つは、「人」「斗」「都」「翔」など、「ト」の響きに当てられる漢字はどれも人気があり、違いを出しにくくなっている点です。名前がカブルという懸念から「杜」が使われるようになってきたと考えられます。
多くは「ト」の響きで使われて、人気の「ハルト」「ユウト」の名前になるように悠杜や裕杜、佑杜と組み合わせ、他にも杜和(トワ)のように名前の先頭で使われる名前も見られます。
「杜」にはどんな願いや想いが込められる?
「杜」の字からどのような印象を受けますか?なかなかピンとこないという人も多いかもしれません。
「杜」がもつ「樹林が茂っているところ」の意味は、実は「森」が指すそれとは微妙にニュアンスが異なります。「杜」は「神社などの周りにある木」を指し、「神聖でおごそか」「清らか」などのイメージを伴います。
ここから漢字に願いや想いを込めるなら「尊い存在になってほしい」「唯一無二の特別な存在に」「清く美しい子に育ってほしい」などが思いつきそうです。
また、「ヤマナシ」が野山に実るように「実りのある人生を送ってほしい」と願いを表現することもできます。
「杜」はあまり馴染みがない漢字かもしれませんが、名前に使えば目新しさや新鮮な印象を与えてくれます。意味を理解し、素敵な名前を赤ちゃんにプレゼントしてあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
海杜(カイト)
杜和(トワ)
悠杜(ハルト、ユウト)
陽杜(ハルト)
裕杜(ユウト)
佑杜(ユウト) など