哉の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「哉」は「拓哉(タクヤ)」や「文哉(フミヤ)」など、男の子の名前で「ヤ」の止め字によく使われる漢字です。しかし、普段の生活ではあまり馴染みがありませんよね。「哉」の一字はいったいどんな意味をもつのでしょうか。素敵な名前を考えられるように漢字の意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「哉」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 9画 |
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音読 | サイ |
訓読 | か、かな、や |
名乗り | えい、き、すけ、ちか、とし、なり、はじめ |
意味 | 1. 疑問や詠嘆の助字。か。かな。や
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由来/ 成り立ち |
刃物を表す「戈」、神聖なしるしを表す「才」を省略した形の「十」、神様へのお祈りに使う器を表す「口」、これらをすべてを組み合わせて「刃物にしるしをつけてお祓いをしている様子」を表す。 |
説明の 仕方 |
木村 拓哉さんの「哉」。「裁判(サイバン)」の「裁(サイ)」の「衣(コロモ)」を「口(クチ)」に代えた字 |
「哉」の意味や由来は?
「哉」の一字には具体的な意味はなく、「疑問」や「詠嘆」の助字として使われる漢字です。「疑問」の助字とは「~だろうか」「~できようか」などの意味で、「詠嘆」とは「~だなぁ」と感動する表現のことです。
現代の文章でほとんど見かけないのは当然で、元々は漢字のみで書かれた昔の文章『漢文』の中で使われていたものだからです。普段の生活で馴染みがないのはこのためなんですね。
では、どのようにしてこの漢字が生まれたのでしょうか。「𢦏」と「口」に漢字を分けてご説明します。
まず「𢦏」はさらに細かく、「戈」と「十」に分けられます。「戈」は刃物を、「十」は「才」を省略した形で「神聖なしるし」を表し、「口」は神様へのお祈りに使う器の意味になります。これらすべてを組み合わせて「哉」は「刃物にしるしをつけてお祓いをしている様子」となります。
当時はお祓いで清めることで初めて刃物を使えるようになったため、「はじめ、はじめる」の意味があったといわれています。
その後に、「ヤ」や「カナ」と読ませて最初に説明した漢文の助字として当てられるようになり、「はじめ、はじめる」の意味では使われなくなっていきました。
「ヤ」の止め字で使われる「哉」
「哉」はほとんどの場合、「ヤ」の響きで男の子の名前の止め字に使われます。たとえば直哉(ナオヤ)や晴哉(ハルヤ、セイヤ)、信哉(シンヤ)などが挙げられます。
「ヤ」の響きで止め字に使われる漢字といえば「哉」以外にも、「也」や「弥」なども思いつきますね。それらと比較すると「哉」は画数が多く、意味の主張が少ないという特徴があります。意味や画数の違い、名前全体の字面などを含めて漢字を選んであげてください。
「哉」には他に訓読みの「カナ」「トシ」の読みがあり、男女それぞれに使えます。男の子なら哉太(カナタ)、哉斗(カナト)、哉広(トシヒロ)、哉也(トシヤ)など、女の子なら哉子(カナコ)や哉美(カナミ)のように使えます。
「哉」は組み合わせる漢字に想いを込める
「哉」は主張の強い意味をもたないので願いや想いを込めにくく、単に「ヤ」の響きに当てられて使われることが多いようです。
「哉」の一字だけで名前に使われることはほとんどないので、組み合わせる漢字をメインに願いや想いを込めてあげてください。
他の「ヤ」の響きをもつ漢字との違いを理解しながら、「哉」を使って素敵な名前を考えてあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
拓哉(タクヤ)
直哉(ナオヤ)
成哉(セイヤ)
信哉(シンヤ)
哉太(カナタ)
哉斗(カナト)
哉大(トシヒロ)
哉也(トシヤ) など