穂の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「穂」という字を見ると「稲穂」という言葉を連想し、秋に実る綺麗な金色の稲を思い浮かべますね。そこから、名付けでは「実りが多い人生になるように」と願いを込めてよく使われます。その「穂」を使って素敵な名前を考えられるように意味や由来、どんなイメージをもっているかなど、名付けのポイントをご説明します。
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「穂」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 15画 |
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音読 | スイ |
訓読 | ほ |
名乗り | お、のり、ほの、み、みのる |
意味 | 穀物の茎の実につく部分。穂先。また、それに似た形をしたもの |
由来/ 成り立ち |
「穂」はヘンの「禾」が「稲や穀物」、ツクリの「恵」は「恵み、ほどこし、賜物」の意味があり、組み合わせて「稲の恵み」を表す。 |
説明の 仕方 |
稲の「ホ」、禾(のぎへん)に恵 |
「穂」の意味や由来は?
「穂」はご存知の通り、お米や麦などに代表される「穀物の穂先、実がつく部分」を表す漢字です。由来は諸説あるので、ここでは2通りの解釈をご紹介します。漢字を「禾」と「恵」に分解して見ていきましょう。
1つ目の説ではヘンの「禾」が「稲、穀物」を、ツクリの「恵」は「施し、恩恵、賜物」を意味し、組み合わせて「稲を育てた恩恵」つまり、「稲の穂」を表すようになったと考えられています。
2つ目は稲の特徴をとらえた別の解釈です。「恵」には「いつくしむ、恩を施す」という意味があるので、「(優しく)周囲を丸く包み込む」雰囲気があります。これに「禾」を組み合わせて「実を丸く包み込んでいる作物」を「穂」ととらえたとする説です。
どちらの説も秋に作物が実る豊かな雰囲気が伝わってきますね。
「ホ」の響きで女の子に人気の「穂」
「穂」からは稲が実る秋の情景を思い浮かべます。その温かく優しい印象から名付けに人気の漢字で、男の子、女の子どちらの名前にも使われます。ただ、「ホ」の響きをもつ漢字として有名なため、女の子の名前に組み合わせられることが多いようです。
明治安田生命の名前ランキングでもランクインしているのは女の子の名前ばかりです。美穂(ミホ)は1973~1992年までほぼ毎年のようにトップ10に入る人気の名前でした。最近でも名前の最後に止め字としてよく使われ、雪穂(ユキホ)や秋穂(アキホ)、千穂(チホ)などは人気があります。「ホノカ」の響きに合わせて穂乃果、穂花、穂香など、名前の先頭に使われるケースも増えてきました。
男の子も「ホ」の響きを活かして、秀穂(ヒデホ)や穂積(ホヅミ)、高穂(タカホ)などの名前が見られます。男の子、女の子どちらの名前にも使われるので、性別が分かりやすくなるような響きになるよう一工夫してあげましょう。
「穂」を贈って赤ちゃんに実りの多い人生を
「穂」の字を目にすると、すぐに秋の稲穂を思い浮かべますね。アジア圏は古くから稲の産地として有名で、日本もまた、瑞々しい稲の穂がたくさん実る国として別名「瑞穂の国」と呼ばれています。
古くは、「穂(米)」は税の一つとして納められるほど人々の生活になくてはならない存在でした。そのため、様々な詩やことわざにも登場しています。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とは、稲を人にたとえて「中身が詰まった人格者ほど謙虚である」という意味で使われます。また、「鷹は飢えても穂を摘まず」とは、「高尚な人は、どんなに困っていても不正をして生きのびようとはしない」ことを表しています。
これらから分かるように、手間暇をかけて豊かに実る稲の様子は「人が成長する過程」を想起させたのでしょう。実のつまった稲穂は「純朴で高潔な存在」のたとえとして考えられていたようです。
「穂」の一字に願いや想いを込めるなら、稲のように「まっすぐ成長してほしい」「実りのある人生に」「地面にしっかり根を張り、困難にも負けずに大きく成長してほしい」「稲穂のように、実のつまった素晴らしい人になってほしい」などが考えられます。
「穂」を名前に使うと「秋」の季節感を表現することもできます。秋生まれの赤ちゃんにはピッタリの漢字かもしれませんね。ぜひ、願いの込もった素敵な名前をプレゼントしてあげてください。
【組み合わせて使われる漢字】
楓穂(カホ)
奈穂(ナホ)
志穂(シホ)
穂花(ホノカ)
穂香(ホノカ)
茉穂(マホ)
美穂(ミホ)
瑞穂(ミズホ)
莉穂(リホ)
穂乃果(ホノカ) など