浩の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
「コウ」「ヒロ」「ヒロシ」の響きで男の子の名前に使われる「浩」。中には「『コウ』や『ヒロ』の読みをもつ漢字が沢山あるのでどれを使おうか迷っている……」という人もいるかもしれません。「浩」にはどのような特徴があるのか理解できるように意味や由来など、名付けのポイントをご説明します。
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「浩」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 10画 |
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音読 | コウ |
訓読 | ひろ(い) |
名乗り | いさむ、おうい、おおい、きよし、はる、ひろし、ゆたか |
意味 | 1. 水の広々とした様子
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由来/ 成り立ち |
「告」はここでは「勢いのある」様子を表した字。これに「水」を表す「氵(さんずい)」を組み合わせて「勢いよく広がる水」を表現している。 |
説明の 仕方 |
氵(さんずい)に告白の告 |
「浩」の意味や由来は?
「浩」とは「勢いよく広がる水」を表現した漢字です。これは「水」を表す「氵(さんずい)」と「告」を組み合わせたことに由来します。「告」は動物の「牛」と枠を表す「口」を上下に合わせた字で、「牛の角を縛りつけて自由を制限する様子」を表しています。「縛りつける→たがが外れると何をするか分からない→勢いがある」と変化し、「浩」は「勢いよく広がる水」を表現したのです。ここから、「水の広々とした様子」「広い、大きい」「豊か」の意味が生まれました。
「ヒロシ」の読みで人気が出た「浩」
「浩」は1951年から人名に使えるようになった字で、すぐに男の子の名前として人気がでました。明治安田生命の名前ランキングによると、一文字名前の「浩(ヒロシ)」は1957~69年の13年間トップ10にランクインし、うち8回はトップ3に入っています。
その後は、歌手の稲葉浩志(コウシ)さんや、芸名ですが俳優の里見浩太朗(コウタロウ)さんや石坂浩二(コウジ)さんなど以前から「コウ」の響きに漢字を組み合わせて使われ、最近では「ヒロ」の響きを使った浩士(ヒロシ)、浩晃(ヒロアキ)、康浩(ヤスヒロ)などの名前も見られます。
どちらかというと男の子の印象がありますが、女の子の名前にも浩子(ヒロコ)や浩美(ヒロミ)と使われます。ペンネームにはなりますが、作家の有川浩さんのように一字で浩(ヒロ)の名前もなかには見られますが、多くは女の子らしいやわらかい印象の漢字を組み合わせて使われているようです。
【「ヒロ」の響きをもつ漢字】
「寛」「弘」「裕」「宏」「博」など
【「コウ」の響きをもつ漢字】
「晃」「航」「公」「煌」など
豊かで精気に満ちた「浩」
「浩」には意味の通り、「広く」て「大きい」、「豊か」など「スケールが大きい」イメージがあります。「水が広がる」という漢字の成り立ちから川や湖、海などがどこまでも広がっている様子を想像できますね。その水の広がりをとらえて、古代中国の思想家・孔子は『書経(しょきょう)』という歴史書の中で「洪水」のことを「浩浩として天にはびこる(天にも昇るような水の量だ)」と表現しています。
また、「浩」を使った熟語に「浩然」があります。これは「水が盛んに流れる様子」を表し、水資源が豊かな様子から転じて「心などがゆったりしている様子」も意味します。ここからさらに中国の哲学では「浩然の気」という言葉が生まれ、「豊かな気」「心が落ち着く気」、つまり「天地の間にみなぎる、あらゆる活動のもとになる精気」を指しています。「豊か」な様子からは「エネルギーに満ちた」様子やちょっとやそっとではへこたれない「何事にも屈しない勇気」を連想することもできるようです。
「浩」にはどんな願いや想いが込められる?
「浩」は「広い」「大きい」「豊か」などのイメージを活かして願いをこめるなら、「ゆったりとおおらかな心を持つ子に成長してほしい」「人生が豊かにのびのびと広がってほしい」などが考えられます。
また、どこまでも広がっている様子からは「とにかくスケールの大きい人に」「視野をどんどん広げてグローバルな人に」などの願いを込めることもできます。「浩然の気」の言葉通り、「エネルギッシュに活躍する姿」を想像できますね。
「浩」は以前から名前に使われているため安心感、好感がもたれる漢字です。漢字のもつ意味やイメージを理解し「ひろびろと広がっていく」イメージを活かした素敵な名前を考えてあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
浩志(コウシ)
浩二(コウジ)
浩太朗(コウタロウ)
浩晃(ヒロアキ)
浩士(ヒロシ)
康浩(ヤスヒロ) など