紘の意味は?名付けのポイントを徹底解説!
男の子の名前で「コウキ」「コウタ」「コウスケ」など、「コウ」の響きは人気があります。その「コウ」に当てられるのが「紘」です。普段の生活ではあまり見慣れない漢字で、一字でどのような意味をもつのか気になりますね。「紘」を使って個性的な名前を見つけられるよう、意味や由来、名付けのポイントをご説明します。
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「紘」漢字の読みや画数の基本情報
画数 | 10画 |
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音読 | コウ |
訓読 | ひも、ひろ(い) |
名乗り | ひろし |
意味 | 1. ひも。冠のひも
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由来/ 成り立ち |
「厷」は「(弓を引くときに)右腕を曲げて、強く張った様子」を表現している。これに「糸」を組み合わせて、「紘」は「力いっぱい張っても切れない糸=太い綱」の意味をもつように。 |
説明の 仕方 |
「糸」にカタカナの「ナ」と「ム」を合わせた漢字 |
「紘」の意味や由来は?
「紘」には、もともと「太い綱、大綱」の意味があります。この由来は漢字をヘンの「糸」とツクリの「厷」に分解すると見えてきます。
「厷」は「(弓を引くときに)右腕を曲げて、強く張った様子」を表現しています。これにヘンの「糸」を組み合わせて「(弓を張るように)ピンと張った糸」を表したのが「紘」です。ここから、「力いっぱい張っても切れない糸=太い綱」の意味が生まれました。さらに派生して、ピンと張ったものを表して「大きい、広い」や、「ピンと張った糸→はっきりとした線」と変化して「縄張り、境界」などの意味も生まれました。
「コウ」「ヒロ」の響きに当てられる「紘」
冒頭でも述べた通り、「コウ」の響きは男の子に人気があります。明治安田生命の名前ランキングによると2004年以降、毎年のようにこの響きを使った名前が人気の上位にランクインしています。「コウ」の響きに当てられる漢字はほかにも、「晃」「光」「航」などが挙げられます。しかし、「紘」を当てて紘太(コウタ)や紘平(コウヘイ)、紘介(コウスケ)、紘次郎(コウジロウ)と使われれば、どこか個性的で新鮮な雰囲気があります。
また、「広い」の意味から生まれた「ヒロ」の名乗りを使えば、千紘(チヒロ)や紘美(ヒロミ)、麻紘(マヒロ)のように女の子の名前にも使うことができます。男の子なら紘斗(ヒロト)や紘生(ヒロキ)、紘和(ヒロカズ)と使うこともできますよ。男の子、女の子どちらの名前にも使われるので、性別が分かるような漢字を組み合わせてあげるのがポイントです。
【「コウ」の響きをもつ漢字】
「晃」「煌」「航」「康」「浩」など
【「ヒロ」の響きをもつ漢字】
「宏」「寛」「弘」「博」「裕」など
「紘」の名付けの注意点は?
「紘」を名前に使う場合、「漢字を書き間違われる可能性がある」ことは覚えておきましょう。実は「紘」に似た漢字は多く、ツクリを「宏」や「広」にかえた「綋」「絋」の字や、ヘンをかえた「鈜」などがあります。これらはどれも名前に使うことができませんが、字面が似ているために勘違いされることがあるようです。
「紘」に願いを込めて赤ちゃんに託す
「紘」は熟語からイメージや願いなどを連想することができます。「紘」を使った熟語に「八紘一宇(ハッコウイチウ)」という四字熟語があります。これは『日本書紀』という7世紀にできた古い書物の記述をもとに、太平洋戦争下の日本で生まれた言葉です。「八紘」は「八本の太い綱」、「一宇」は「一つにまとめあげること」で、「八紘一宇」は「八本の太い綱でまとめあげること」を表し、言い換えると「8つの方角(全方位)を結んで、世界を1つの家」と考えることを意味します。
ここから、「太い綱」「広い」「大きい」などのイメージも重ねて「人、地域、国などを結びつけるような人になってほしい」「スケールの大きな人になってほしい」「どんな存在も認められる寛容な人に成長してほしい」など様々な願いや想いを込めることができます。
人気の「コウ」の響きをもつ「紘」は「壮大」な印象も持ち合わせているので、男の子の名前を考えるにはぴったりの字です。漢字の組み合わせや意味のつながりを考えながら素敵な名前を考えてあげてくださいね。
【組み合わせて使われる漢字】
紘紀(コウキ)
紘介(コウスケ)
紘太(コウタ)
紘大(コウダイ)
紘和(ヒロカズ)
紘斗(ヒロト) など